鍍金・古美加工


  鍍金製作


鋳造した錫合金は鈍い灰色です。
これを金色、銀色、銅色さらには古美色に鍍金をかけてもらいます。
chielでは独自の風合いを出すために古美加工は工房内にて行います。
 


■ こんな感じで作ります ■



鍍金1
1.
鋳造したあとは穴あけ、刻印、リングの溶接など二次加工をし研磨機にいれ磨きます。
油膜や溶接の際の薬品などを取り除き綺麗に鍍金するための重要な工程です。


鍍金13
2. 
鍍金に出す準備をします。
ピアスの針は鍍金がついてしまっては困るので
シリコンゴムをひとつひとつピアス針にかぶせます。
チェーン類は束ね、小さなパーツも針金で何個かに束ねたりします。
こういった作業も手を抜くと後処理工程が多くなるのできちんとしなければいけません。


鍍金2
3.
鍍金は小さなパーツは合わせてキロ単位で鍍金をかけてもらいます。
大きなパーツはひとつひとつ吊るして鍍金してもらいます。
画像は小さなパーツを一度に鍍金してもらったものです。
真鍮鍍金です。金より薄い白みを帯びた金色です。


鍍金3
4.
鍍金したパーツが帰ってきたらアンティーク加工(古美加工)をします。
普通は鍍金屋さんに古美仕上げまでお願いするのですがchielの真鍮古美は市販の真鍮古美のパーツよりかなり明るい仕上がりにしています。
こだわりのある部分は全てアトリエで作業します。
真鍮を腐食させる液体に鍍金したパーツを漬けます。
漬ける時間により古美具合が変わってきます。



鍍金9
4.
黒く腐食されたパーツはそのままでは使えません。
研磨をし余分な黒い部分を落とすことによってアンティークな風合いに仕上がります。
槽の中にパーツ、水、洗剤と研磨石を入れ高速回転させるこにより石とパーツがこすれあって磨かれます。



鍍金7
5.
研磨の石はいろんな形状があり小さな丸い粒はピカピカにするため、少し尖った石は細かい部分を削り落とすためとそれぞれ役割があり、仕上がりにより石をブレンドします。
ブレンドと研磨機にかける時間により仕上がりがかなり変わってきます。
鍍金の仕上がり、古美の具合、パーツの大きさ、重さなどを考慮してその都度感覚で変えます。



バレル研磨機
6. 
高速バレル研磨機。かなりの年代物です。
この中に槽を入れて高速回転させて研磨します。


鍍金5
7.
15キロある槽を何度も出し入れするのはかなりしんどいです。
シンクにザルを用意してザザーッと出して水洗いします。



鍍金8
8.
研磨の石だけが落ちるように穴のサイズを変えられるザルを使ってふるいにかけながら洗います。



鍍金6
9.
石が落ちて研磨されたパーツだけが残りました。
鍍金の際に小さなパーツをたばねるのは、この時ザルの穴より小さくて落ちてしまうためです。



鍍金10
10.
小さなパーツをたくさん一度に研磨する時は機械を使いますが槽にはいらない大きなもの、高速で回転させてはつぶれてしまうもの、風合いを変えたいものはひとつひとつ手作業で研磨します。こちらは真鍮ブラシのバフ。傷がついたような仕上がりになります。


鍍金17

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こちらは研磨剤を泥状にして布で磨いたお皿。まったり鈍い光に仕上がります。



鍍金19
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レッスンでもよく使う粉状の研磨剤。


鍍金12
13. 
指でこするように腐食部分になるりつけると
こんな感じに仕上がります。粉むしてぼわぁっとした仕上がりです。


鍍金11
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リューターを使って研磨もします。
ポイントの先を変えるといろんな風合いの輝きに仕上げることができます。


鍍金16
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シリコンゴムを使って磨いたパーツ。鏡面磨きに仕上がりました。
 


chielのパーツがアンティークな風合いに見えるのはこの研磨の石を数十年かけて様々な形状に石自体を研磨したからです。
川の石に大小があり上流では荒い大きな石、下流にいくほど石が磨かれ小さくなっているのと同じです。
年月を経て作り出した道具でのみ作り出せる味わいなのです。

 
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